2010年10月27日
やはり必要な単語力
◇英単語の重要性◇
英会話の学習も、聞き流すだけの音声教材や、英会話教室でのネイティブとの会話などばかりが思い付きますが、実は地道な英単語の暗記という学習の重要性は廃れていません。
いくら多くの学習方法やトレーニングを試そうとも、言葉のベースとなる単語の知識が貧しくては、それらの学習も伸び悩んでしまいます。
たとえば単語の知識がなければ、いくら沢山の文章を読んだり、音声教材を聞いても、その英語はいつまでも意味のある言葉として理解できないでしょう。
英単語も会話の流れで覚えるべきだ、とか、沢山の英文を読んだり英語を聞いたりしている内に自然に覚えられる、というのは全くの嘘ではありませんが、そこには、ある程度の単語力がすでにあることが前提となっています。
たとえばある文章の中に、知らない単語が1つであれば、前後関係から推測して意味を理解することもできるかもしれません。しかし、知らない単語がほとんどであれば、何度聞いてもあるいは何度読んでも、その単語の意味は推測できないでしょう。
要するに、英単語を推測して理解するためにも、できるだけ多くの英単語をすでに知っていることが重要なのです。
また、文法がわからなくても、単語力があれば、なんとか理解できる様になります。
つまり、英単語を多く知っていることは、リスニングやスピーキング、リーディングといった学習をより充実したものにすることなのです。
◇英単語は積極的に暗記する◇
ネイティブが自然に単語を覚えたように、私たちも沢山の英語を聞いたり読んだりするなかで自然に覚えるべきだ、という意見があります。
一見、尤もな様に思えますが、ネイティブが自然に単語を身につけるために費やした時間や、あるいは置かれた環境を、私たちが再現することは不可能です。
自然に覚えるためには、相当長い時間を英語漬けでいることが必要です。
しかし、現実的には困難でしょう。
やはり英語を母国語としない私たちが英単語を覚えるには、積極的に暗記していく必要があります。
ただ、単語だけを暗記していても、実感として理解できないことも確かですが、まず、暗記してしまえば、その後リスニングやリーディングで復習することによって、覚えた単語が実感として身につく様になります。
ですから、一度はがんばって、積極的に英単語を暗記する機会を設けるべきでしょう。
◇どうやって英単語を暗記する?◇
英単語を要領よく暗記するために、いろいろな暗記法があります。
たとえば語源から派生していく単語を関連づけて覚えていく方法や、カテゴリーで分けられたグループ単位で関連づけて暗記していく方法などがあります。
しかし、現実の英会話では、突然その単語は使われます。しかも覚えた方法とは別の関連で登場する可能性も高いでしょう。
また、せっかく語源や派生語、あるいはカテゴリーで関連づけて暗記しても、実際の会話では関連付けで単語を思い出している暇はありません。
むしろ、反射神経としてその単語が口をついて出てきたり、耳にしたら瞬時に理解しなけらばなりません。
結局、英単語はランダムに思い出せるように暗記する方法が最も役立つ方法だと言えそうです。
たとえば地味で昔からの方法ですが、暗記カードを作成してシャッフルさせながら、暗記していく方法などは有効でしょう。
ただ、できるだけ日常的に使われる頻度の高い単語から覚えていくことは有効ですので、英単語を暗記する際は、日常会話での頻出度の高い物から暗記していくと、その効果を実感しやすく、また単語学習の励みになるでしょう。
無駄にならない英文法
◇外国語の習得には文法は有効◇
英米人は文法など学ばなくても英語を話せるようになったのだから、英会話の習得に文法など無視してかまわないと言われます。
本当でしょうか。
確かに私たち日本人も、日本語を使えるようになるために文法を学ぶ必要はありませんでした。
しかし、英米人にとっての英語や、私たちにとっての日本語は、生まれたときから成長とともに四六時中接してきた母国語です。
私たちが日本語を習得したときと同じような長い時間や環境を、英会話のために用意することは不可能です。すでに大人になっているからです。
そこで文法が、外国語を習得するための大きな助けになります。
言語はパターンとして理解しながら覚えていきます。このパターンを自然に身につけて行くには膨大な時間と、外国語を浴び続ける環境が必要です。
しかし、現実的には不可能なこれらの時間と環境を、文法の知識が補ってくれます。
ただし、会話に必要な文法は、ごく基本的なことで十分です。高度な文法をはじめから学ぶ必要はありません。もちろん学んで損はありませんが、その時間をトレーニングに費やす方が有効でしょう。
ですから、私たちはごく初歩的な文法を学べば十分です。例として、中学校で学ぶ英文法レベルをおさらいしておくことをお薦めします。
大人にり、英会話を学び始めて中学校レベルの英文法をおさらいすると、改めて文法が英語理解の助けになることを実感できるはずです。

